2025/04/17
2025年3月、オテズラ錠(一般名:アプレミラスト錠)が新たに掌蹠膿疱症に適応を有する薬剤として、追加承認されました。
オテズラ錠は既に尋常性乾癬、乾癬性関節炎、ベーチェット病による口腔潰瘍の3つの疾患に適応になっています。
掌蹠膿疱症は、手掌や足底に多数の膿疱が出現する難治性の皮膚疾患で、長期間にわたり良くなったり悪くなったりを繰り返します。この掌蹠膿疱症の患者さんの皮膚や免疫細胞では、炎症を引き起こす物質の産生が亢進して、免疫バランスの異常が生じています。オテズラ錠は、この炎症を引き起こす物質の産生にかかわっているPDE4という物質の働きを抑えることで、免疫のバランスを整え、炎症を抑えて、掌蹠膿疱症の症状を改善させます。
オテズラ錠は、掌蹠膿疱症の新しいタイプの飲み薬として、これまでのステロイド外用薬やビタミンD3外用薬で十分な効果が得られない患者さんにも、効果が発揮できるお薬です。
掌蹠膿疱症は、日常生活のQOLを著しく低下させる疾患です。これまでステロイド外用薬などでは、なかなか改善が得られなかった方は、「治療しても掌蹠膿疱症はよくならない」と諦めずに是非一度ご相談ください。
<オテズラ錠 30mg>
1日2回投与の飲み薬(最初2週間はスターターパックにより漸増投与)
【国内第Ⅲ相臨床試験(20200195試験)】
オテズラ投与16週時のPPPASI-50達成率は67.8%と、プラセボ群に比べて有意に高い割合でした。(PPPASI-50:ベースラインから50%の改善を達成した患者の割合)→つまり約70%の方で、50%以下の症状の改善がみられました。
【薬剤費用:3割負担の場合】
最初の2週間(スターターパック)14日分:6,831円
3週目以降(30mg1日2回)28日分:16,632円
*その他、診察料・管理料などがかかります
【主な副作用:発現率5%以上】
下痢、悪心、頭痛